佐藤家住宅

さとうけじゅうたく|SATO Residence

エリア: 長岡京市

公開状況:非公開|用途:個人宅

土蔵群が多く残る丹波街道の村庄屋

佐藤家は、元和9年(1623)以来、佐藤久左衛門を名乗り、幕末まで村庄屋の役職をつとめていました。また、農業を営む傍ら、丹波街道筋の百姓達と西岡馬持仲間をつくり、運送業も営んでいました。

通りに面して長屋門を開いて、敷地中央に主屋を構えています。敷地の北側に建ち並ぶ蔵には、部材に墨書が残されており、文化や嘉永年号が記されていました。これより、佐藤家の土蔵群は、江戸後期から明治にかけて建替えられ、主屋もこれらの一連の建替えとともに普請されたと考えられます。

なお、主屋は西国札所善峰寺の庫裏の建替えにより、不要になった小屋組材等を譲り受けて建てたものと伝えられています。小屋組材には不要な仕口等の仕事痕が残っており、転用材であることが伺えることから伝承の信憑性は高いと考えられます。座敷は、竹の節欄間を用いるなど書院造になり、民家建築では珍しい造りとなっています。

登録内容

登録対象
主屋・雑具蔵・新蔵・西米蔵・東米蔵・長屋門・露地門及び高塀・築地塀・高塀
年代
主屋:明治初期 雑具蔵:嘉永年間(1848〜1854) 新蔵:明治43年(1910) 西米蔵:文化4年(1807) 東米蔵:江戸末期 長屋門:江戸後期 露地門及び高塀:明治前期 築地門:江戸期 高塀:昭和前期
構造及び形式
主屋、長屋門:木造平屋建、瓦葺 雑具蔵、新蔵:土蔵造2階建、瓦葺 西米蔵、東米蔵:土蔵造平屋建、瓦葺 露地門、高塀:木造、瓦葺 築地塀:土造、瓦葺
建築面積
主屋:196㎡ 長屋門:6.7㎡ 雑具蔵:39㎡ 新蔵:12㎡ 西米蔵:15㎡ 東米蔵:15㎡ 露地門:門・間口1.2m、塀・延長9.9m 築地塀:延長68m 高塀:延長40㎡
登録の基準
主屋:2 雑具蔵・新蔵・西米蔵・東米蔵・長屋門・露地門及び高塀・築地塀・高塀:1

その他データ

所在地
京都府長岡京市長法寺祭ノ神7