和風意匠による木造の教会
昭和初期に建てられた和風を基調とした木造の宗教建築です。こうした建築は京都市内では他に昭和11年(1936)に竣工した日本聖公会桃山基督教会が現存するのみで、貴重な建物と言えます。
木造2階建で外部意匠は1階を板張り、2階を真壁とし、柱間に縦長窓を配しています。2階の妻面には左官細工による十字架とブドウの木の装飾がみられます。内部意匠は礼拝堂室内の方丈に曲線をつけたキングポストトラスをあらわすなど、簡素な洋風意匠をとっています。しかし陸梁の両端に寺院建築の絵様を模したブドウの木を装飾するなど伝統的要素も取り込まれています。
内部の平面は当初から1階の大小2室を幼稚園の教室に、2階を礼拝堂として設計されており、大した改変はありません。しかし、昭和42年(1967)頃に部分的な改造が行われ、階段の踊り場より下層の部分が東向きに降りる形から南向きに降りる形に付け替えられています。この際に現在の玄関ホール部分と北側便所とが増築されたものと考えられます。
登録内容
- 年代
- 昭和5年(1930)
- 構造及び形式
- 木造2階建て、瓦葺
- 建築面積
- 182㎡
- 登録の基準
- 2
その他データ
- 所在地
- 京都市中京区聚楽廻中町45-1
- 電話番号
- 075-841-3281
- FAX
- 075-841-3274
- WEBサイト
- http://nskk.org/kyoto/trinity