俵屋旅館

たわらや|Tawaraya

エリア: 京都市中京区

公開状況:利用客に公開|用途:旅館

創業300年、京の宿

宝永年間(1704-1711)に創業され、京都で最も歴史の長い由緒ある旅館です。今の建物は、元治元年(1864)4月に長州藩が京都に来て、会津、桑名、薩摩の各藩と戦った蛤御門の変の時に罹災し、その後、明治初年にかけて再建されたものです。

麩屋町通に面した玄関からは想像できないほど大規模な旅館建築で、敷地の中には、各室ごとに独立した中庭が趣をかえて配置されています。また、客室のいくつかは北向きに造られており、縁側が低く設けられます。これは中庭の植栽を座敷から最も美しく、より間近に鑑賞できるように配慮されているための造りです。

また、泉の間の丸い形の下地窓は、桂離宮の笑意軒にも見られる意匠で、その他にも、随所に庭園と建物意匠が構成する数寄の空間を見ることができます。その洗練された数寄屋風建築が、格式と伝統の重さを漂わせ、毅然たる老舗の風格を保っているといえます。

登録内容

年代
明治初期
構造及び形式
木造2階建、瓦葺
建築面積
283㎡
登録の基準
1

その他データ

所在地
京都市中京区麩屋町通姉小路下る中白山町278
電話番号
075-211-5566