大雲院 書院(旧大倉家京都別邸)、祇園閣

だいうんいん|Daiun-in Temple

エリア: 京都市東山区

公開状況:非公開|用途:寺院(旧住宅)

大倉財閥創始者の旧京都別邸

大雲院書院は大倉財閥の創始者・大倉喜八郎の京都別邸として建てられた近代和風建築です。設計は祇園閣と同様に伊東忠太で、八角形屋根の応接室など、独特なデザインが見られます。

書院の構造は寝室、納戸がRC造、その他は木造で建てられています。玄関や応接室の腰壁に狐格子を、建具に蔀戸を用いた造作は施主の要請であったようです。その他、座敷など室内にみられる造作は施工者である棟梁北村伝兵衛の作で、京風の洗練された仕上がりとなっています。京都の町家普請の伝統を継承してきた伝兵衛の心血を注いだ技が随所に認められます。

同時期に建てられた祇園閣は、書院からの景観要素としての意味もありました。昭和48年(1973) に大雲院が当地に移り、別荘は書院として、祇園閣は阿弥陀如来を安置する楼閣として残されました。内部は非公開ですが、通りから外観を望見することができます。

登録内容

登録対象
大雲院書院・祇園閣
年代
昭和2年(1927)(大雲院書院、祇園閣)
構造及び形式
大雲院書院:木造・鉄筋コンクリート造2階建、瓦葺 祇園閣:鉄筋コンクリート造・鉄骨コンクリート造3階建、鉄板葺
建築面積
大雲院書院:234㎡ 祇園閣:67㎡
登録の基準
大雲院書院・祇園閣:3

その他データ

所在地
京都市東山区四条通大和大路祇園町南側594-1