千利休の系譜に連なる茶道家元の住宅
千利休の系譜をたどる茶道家元の住居兼茶室です。明治初期、大正期、昭和期に建てられた主屋、茶室からは初代一翁以来歴代家元の創意工夫が窺い知れます。
武者小路千家は、18、19世紀に数度の火災に遭いながら、その都度復興されてきました。再建された半宝庵は被災前の形式に八代一指斎(1848-98) の好みが加えられ、その後も九代愈好斎(1889-1953) により初代一翁時代の形式を踏襲した官休庵が、昭和15年(1940) には愈好斎好みで弘道庵が再興されるなど、歴代の家元により現在の武者小路千家の茶室が形成されてきたといえるでしょう。
大工棟梁平井儀助の手になる数寄屋住宅で、通用門から通路を経て内玄関に至ります。内部には利休居士を祀る四畳半の祖堂、四畳桝床の半宝庵、七畳広間の環翠園等の茶室が配され、外には露地庭が設けられて、茶家ならではの構成となっています。
登録内容
- 登録対象
- 主屋・茶室官休庵・茶室弘道庵・土蔵
- 年代
- 主屋、土蔵:明治14年(1881) 茶室官休庵:大正15年(1926) 茶室弘道庵:昭和15年(1940)
- 構造及び形式
- 主屋:木造二階建、瓦葺 茶室官休庵:木造平屋建、瓦葺一部柿葺 茶室弘道庵:木造平屋建、瓦葺 土蔵:土蔵造二階建、瓦葺
- 建築面積
- 主屋:201㎡ 茶室官休庵:11㎡ 茶室弘道庵:59㎡ 土蔵:23㎡
- 登録の基準
- 主屋・茶室官休庵・茶室弘道庵:2 土蔵:1
その他データ
- 所在地
- 京都市上京区武者小路通小川東入西無車小路町613
- 電話番号
- 075-411-1000
- FAX
- 075-411-1003
- WEBサイト
- http://www.mushakouji-senke.or.jp