中村宗哲家住宅

なかむらそうてつけじゅうたく|NAKAMURA Sotetsu Residence

エリア: 京都市上京区

公開状況:非公開|用途:個人宅

数寄屋の名匠による千家十職・塗師の居宅

中村家は江戸初期にさかのぼる、千家十職の塗師の居宅で、数寄屋大工の手がけた町家らしい雰囲気が漂います。建立年代が明らかで、数寄屋の名匠によって建てられたと確証のある価値の高い町家です。

主屋は間口6間半、通り土間のある2階建町家です。表側に座敷と六畳、その奥に仏間、裏側に3室が並ぶ構成で、一部増改築が施されましたが基本的な構造と間取りはよく保たれています。入口脇には原叟床を特色とする茶室が復元され、面皮丸太や絞り丸太の柱が使われ数寄屋の意匠が見られます。裏千家の増築を手がけた木村清兵衛により建てられたので、共通する古風が感じられます。

中村家は初代の父が武士をやめ武者小路に住むようになり、子息の初代中村宗哲が隣の武者小路千家初代の娘を妻に、塗師職人と共に迎えました。その頃より千家の道具を造る塗師となりました。茶家と共に家職を営み続け当代で十三代となります。職住一体の塗師の居宅の姿を今もみることができます。

 

登録内容

年代
嘉永7年(1854)
構造及び形式
木造2階建、瓦葺
建築面積
和館:158㎡
登録の基準
3

その他データ

所在地
京都市上京区武者小路通新町西入西無車小路町603