街なかにある心休まる館
明治42年(1909)個人の居宅として造営され、現在は旅館として活用されています。通りに沿って高塀を巡らせ、主屋はやや奥に引きこんで建つ、いわゆる「高塀造」の仕舞屋である点が特徴です。
高塀には、腰高の出格子窓が附属、塀の外観に表情を与えています。表手と裏手には庭が配され、奥に鳥居風門構えの土蔵が建っています。内部は随所に銘木をあしらい、床、天袋・地袋付きの違棚、付書院を備えた端正な書院造となっています。室内は座敷から庭を望むために、巨大な一枚ガラスが用いられて、趣の異なる複数の座敷で構成されています。
明治42年、医薬品関係業を営む石正氏の本宅として建てられ、昭和25年(1950)現所有者が購入して旅館「十四春」を創業しました。当旅館の主要客は、学者や医者、作家、映画監督、プロデューサーなどで、新しい客は顧客の紹介があるときのみ受け入れていましたが、平成16年(2004) より一般客を受け入れています。平面構成には通り土間や連続する座敷等を残しており、伝統的な町家の姿を見ることができます。
登録内容
- 登録対象
- 主屋・土蔵
- 年代
- 明治42年(1909)
- 構造及び形式
- 主屋:木造2階建、瓦葺 土蔵:土蔵造2階建、瓦葺
- 建築面積
- 主屋:107㎡ 土蔵:20㎡
- 登録の基準
- 主屋・土蔵:1
その他データ
- 所在地
- 京都市下京区諏訪町通松原下る弁財天町326
- 定休日
- 不定休
- 電話番号
- 075-341-5303
- WEBサイト
- http://www.14haru.com