武家の系譜を継ぐ近代の和風住宅
堀江家住宅は、明治、大正期にロシアで活躍した堀江直造の引退後の住まいとして大正10年(1921)に建てられました。武家住宅の系譜に連なる伝統的な様式の中に、近代化の萌芽が見られます。
堀江直造は明治25年(1892) にロシアに渡り、一時帰国の後、再び渡露し、日本人街で食品製造工場を経営していました。直造の引退後の住まいとして木造平屋建、瓦葺の当家が建てられました。主屋玄関は武家住宅の式台(玄関)を踏襲しており、その奥に応接室に相当する和室が続いています。独立した導線が確保される中廊下式のプランには、近代化の影響が見られます。
なお個人の住宅のため一般に公開はされていません。
登録内容
- 登録対象
- 主屋
- 年代
- 大正10年(1921)
- 構造及び形式
- 木造平屋建、瓦葺
- 建築面積
- 121㎡
- 登録の基準
- 2
その他データ
- 所在地
- 京都市右京区花園木辻南町15