靖之ゆかりの品々を伝える七宝の博物館
明治・大正期の七宝家・並河靖之(1845-1927)の旧邸宅・旧工房です。国登録有形文化財となった七宝、下図、道具類など並河家に伝わる靖之ゆかりの品々もご覧いただけます。
明治26年(1893) 上棟し、翌明治27年(1894)に竣工した旧並河邸は、外観は大規模な表屋造りで、京都の伝統的な商家の構えをしています。続く主屋は2階建で、縁側のガラス障子がモダンな印象です。七代目小川治兵衛が手がけた庭園(京都市指定名勝)は、池に琵琶湖疏水を取り込んだ躍動的な水の流れがあり、様々な景石も見どころです。
往時をしのばせる件まいの中で、かつて邸内の工房で製作された七宝、下図、道具類(国登録有形文化財並河靖之七宝資料1662点)及び関連資料を所蔵しています。七宝は明治から大正期の日本を代表する工芸品であり、並河靖之の七宝のみならず、京都七宝は世界を凌駕しました。所蔵品は優れた工芸品であるばかりでなく、日本の近代化を支えた七宝業を伝える歴史的資料です。記念館の存在そのものが、近代化遺産として貴重な空間となっています。
登録内容
- 登録対象
- 主屋・工房・窯場
- 年代
- 主屋:明治26年(1893) 工房、窯場:明治35年(1902)
- 構造及び形式
- 主屋:木造二階建、瓦葺 工房、窯場:木造平屋建、瓦葺
- 建築面積
- 主屋:238㎡ 工房:52㎡ 窯場:18㎡
- 登録の基準
- 主屋:2 工房・窯場:1
その他データ
- 所在地
- 京都市東山区三条通北裏白川筋東入堀池町388
- 定休日
- 月・木曜日(祝日の場合は翌日に振替) 夏季。冬季長期休館有(要問合)
- 電話番号
- 075-752-3277
- WEBサイト
- http://www8.plala.or.jp/nayspo/