近代の洋風学校建築群
平安女学院が現在地へ移転するのに際して建てられた校舎建築です。明治館は、英国人A.N.ハンセルによる設計で、我が国におけるクィーン・アン・リバイバルの最初期の一つと考えられます。
当館は、煉瓦造2階建で、切妻造3棟を南北に平行に連ね、これに東側から切妻屋根を直行させる複雑な形式をとります。外観できる7箇所の特徴的な妻壁はクイーン・アン・リバイバルの代表的手法であり、内部意匠は開口部廻りや建物金具など充実しており、英国的な重厚さが窺えます。当館は同志社大学の明治建築群などに匹敵する価値をもつ名建築といえます。
竣工以来修理・改修が施され、ピロティ部や玄関部が改変されました。老朽化や平成7年(1995)の阪神・淡路大震災により立ち入り禁止となり長く放置されていましたが、近年改修工事が行われ耐震補強を加え入口廻りなどが当初の姿に復元されました。修復後は授業をはじめ校友会事務室、集会室・サロンとして活用されています。
登録内容
- 登録対象
- 明治館・昭和館
- 年代
- 明治館:明治27年(1894) 昭和館:昭和4年(1929)
- 構造及び形式
- 明治館:煉瓦造二階建、瓦葺 昭和館:鉄筋コンクリート造2階建一部3階建、半地下付
- 建築面積
- 明治館:370㎡昭和館:975㎡
- 登録の基準
- 明治館・昭和館:2
その他データ
- 所在地
- 京都市上京区下立売通室町東入五丁目町178-2
- 電話番号
- 075-4141-8153
- WEBサイト
- http://www.heian.ac.jp